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神様の気まぐれなその御手に掬いあげられて

『往復書簡 初恋と不倫』朗読劇 第二夜"不帰の初恋、海老名SA"について

教室の喧騒が聞こえる。校庭で部活をする野球部の声、バットの音、教室のドアが開く音、閉じる音、「バイバーイ」の声。喧騒が徐々に大きくなり、止む。 舞台に明かりが灯るとそこには玉埜広志と三崎明希が立っている。ここではないどこかを見つめているよう…

I am still right here -『LOGAN/ローガン』

冒頭から闇夜の中で爪を振り乱すローガン。それだけ見れば何てことはないシーンだ。でも何かがおかしい。戦う相手は夜な夜な車を盗むギャングで、戦闘の理由は"車を傷つけられたから"だ。ヒーローがそんなことを理由に能力を全開にして戦っている。しかも小…

2017年上半期マイベストトラック20くらい

いやあ。春から新生活が始まってすっかりブログを書くのをサボってしまった。書きたいと思っても手が伸びず、春は終わり初夏と呼ばれる季節になってしまった。 と言うことで、2016年に引き続き2017年も既に名曲名盤の嵐なので、年末にまとめていたらとんでも…

人を好きになるのって - 『SHISHAMO4/SHISHAMO』

太陽が燦々と輝く空の下を自転車で駆けてゆく制服の少女のイヤホンから漏れる音はこんな音だろうか。夕暮れの校門前で誰かを待つ彼女のイヤホンから流れる音もこんな音だろうか。いや、SHISHAMOの『SHISHAMO4』が素晴らしいのです。自分でもまさかこんなに声…

備忘録[2017/3/01~25]

3月1日 ・ファーストデーだったので遅ればせながら「マリアンヌ」観た。前日が火曜日で、カルテットを見直していたり感想を書いていたので、若干ウトウトしてしまったのですが=つまらなかったということではなくて、むしろむちゃくちゃ面白かった。予告編か…

無限の海は広く深く - 『カルテット/第10話』

ありがとう、カルテット・ドーナツホール。そして一生ついて行きます坂元裕二先生!という締めのような言葉で始めさせていただきます。いやー。いい最終回でした。見事にゴールテープを切ってくれました。この生き辛い世界でご飯を食べて息をしてサバイブす…

月の船は滑りだす - 『カルテット/第9話』

開始数秒で登場する本物の早乙女真紀と、早々に明かされる戸籍売買の顛末。第8話のラストにおける衝撃からしたら何だか肩透かしを食らったかのような幕開けから始まる最終章・前編の第9話。「時間軸がずれている!」という視聴者の深読みを知ってか知らずか…

ナポリタンの夢を見ていた - 『カルテット/第8話』

もしも間違いに気付くことができなかったのなら 平行する世界の僕はどこらへんで暮らしてるのかな 広げた地下鉄の地図を隅まで見てみるけど 2017年に突如投下された小沢健二による名曲「流動体について」の一節を引用するところからはじめてみましょうか。い…

行かないで、光よ - 『カルテット/第7話』

音ちゃんが練に向けてレシートを読み上げた第7話(『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』)、烏森さんの「過去からは逃げてもいい。逃げ切れるなら」という言葉が光った第7話(『問題のあるレストラン』)、結夏が光生に読まれなかった手紙を書い…

ありのままで - 『カルテット/第6話』

前回の第5話の流れを受け継ぐとしたら、足元に"真っ赤な"ウソを携えて登場した夫さん a.k.a. 巻幹生!こだわりを捨てきれない人間臭さとかそれでも自分を出し切れない情けなさとか、表裏一体の人間味を見事に表していたクドカン。これはもう間違いない采配だ…

うそはあかいろ - 『カルテット/第5話』

「出会った時から嘘で結びついている」 「嘘でも嬉しかった」 「ほら、真紀さんも嘘つき」 「すずめさんは嘘つかないんですか」 「みんな嘘つきでしょ」 嘘、嘘、嘘。このドラマは嘘から始まったドラマだ。いろんな嘘があった。まだ隠されてる嘘もあるだろう…

人は選択肢に恋をする - 『カルテット/第4話』

溜め込んだゴミを眺める四人。「捨てられない」場面から第4話は幕をあける。ただ一人別府さんを除いて、ほかの3人は一向にゴミを捨てに行こうとしない。そうこうしていると家森さんを追う半田(我らがD坂間)が現れて家森さんのヴィオラとゴミを持って行って…

魔法少女が見たものは - 『カルテット/第3話』

どうしたものでしょう。いくら坂元裕二好きとは言え、いくら満島ひかり好きとは言え、こんなに素晴らしいものに火曜の22時にテレビをパッとつけただけで巡り合っていいものだろうか。其れ相応の機関があるのだとしたらどうかお気持ちの一つでも受け取ってく…

それもまた行間 - 『カルテット/第2話』

いやね、ブイヤベースと餃子の話から唐突に始まるドラマがありますかね?しかもそれがめちゃくちゃ面白いときたからもうね。こんなに瑞々しい会話たちが毎週見れるなんて嬉しすぎる。きっと餃子の話も「秘密を包み隠した」4人が話すから面白いのだろうな。の…

備忘録 [2017/01/11~24]

1月11日 ・フリースタイルダンジョン。いよいよこのシステムは見直したほうがいいかも…と思ってきた。チャレンジャーが3人1組ってのはまだまだ知名度の低いラッパーが名前を売るのにはいいかもしれないけど、出れないまま終わってしまう人がいるというのは…

耳をすませば - 『カルテット/第1話』

なんたる瑞々しさだろう。一年前の「いつ恋」とも違う。男女4人という点で共通する「最高の離婚」ともまた違う。圧倒的な会話の面白さ、とびきりキャッチーなのにどこか不穏で何かイビツ。例えば「最高の離婚」の会話劇がメラメラ燃える赤い炎だとしたら、…

備忘録 [2017/01/01~11]

2017年もよろしくお願いします。ということで、昨年のまとめを「Twitterで2016年を振り返る」という記事でやったのですが、これが意外に「ああこんなことあったわ」とか「今はこう思うわ」とか「変わってないわ」とか思うところがたくさんあったので、あくま…

2016年マイベストムービー30 [1~10]

10. ズートピア 動物が人間のように暮らす大都会、ズートピア。誰もが夢を叶えられる人間も顔負けの超ハイテク文明社会に、史上最大の危機が訪れていた。立ち上がったのは、立派な警察官になることを夢見るウサギのジュディ。夢を忘れたサギ師のニックを相棒…

2016年マイベストムービー30 [11~20]

20. シン・ゴジラ これもあらすじはいいよね?????いいね??? 自分はゴジラ作品も追っていないし、エヴァも見ていないです。それでもなんの気負いもなく楽しめた。そりゃもう面白かったです。これってテンポの映画というか。台詞が早口だとか、よくわ…

2016年マイベストムービー30 [21~30]

いろんなところで言われていることですが、今年は洋邦問わずとても豊作の年だったと思います。それゆえ、昨年どおりベスト20にしようと思ったのですが、とても選びきれず、これも良い、いやでもこれも良いみたいなことの連続になったのでベスト30にしてみま…

2016年マイベストトラック20

例年通り、20曲。 アルバムとしてのベストは、気が向いたらまた別で書きます。コメントは後々追加していきます。 苺畑でつかまえて / サニーデイ・サービス ポップは正義である!という高らかな宣言が聞こえてくるイントロからがっつり心をつかまれてしまっ…

Twitterで2016年を振り返る

年間ベスト等々ありますが、ひとまずは2016年を何の括りもなく振り返って見たいと思います。どうしたもんかなあと思ったら、日々の記録は大体Twitterのつぶやきに記録されていたので何となくそれを見ながら2016年を振り返ってみよう。 1月 ツイートを見て思…

悲しくてやりきれない - 『この世界の片隅に』

ただただ素晴らしい。いや、それに尽きる。尽きるのだけど。 映画の中に登場すると、どうしようもなく好き度があがってしまう要素というものがいくつか有る。「この世界の片隅に」にはそれがことごとく詰まっていた。だらだらと書いていても取り留めなくなっ…

それでも生きてゆく - 『怒り』

映画「怒り」について。 感想、というよりはただまとめておきたいだけ。という気持ち。とっちらかってると思う。すいません。あとネタバレ全開の部分もあるので、見てない方は気をつけて。 観終わってから、どこか晴れないどんよりした気持ちに襲われている…

想像力は河を越える - 『この空の花 長岡花火物語』

僕の住む新潟県長岡市では8月2日、3日と花火が上がる。今年はそれにあわせて大林宣彦監督の「この空の花 長岡花火物語」を見た。異常な傑作だった。そして、その後に長岡花火を見ることの感慨深さもまた異常だった。 映画が始まると同時に「これは普通の映画…

えいがのはなし その6

上半期もあっという間に終わりましたね。なかなか記事更新のページが上がらないので申し訳程度にまとめ記事ということにします。 ■葛城事件 (2016) 家とは、家族とは、団欒とは、食卓とは。そして、罪とは。罰とは。 食の描写もさることながら、前作「その夜…

どれも黄色のたかがえんぴつ - 『ヒメアノ〜ル』

大げさでもなんでもなく文句なしの傑作だった。まずもって、あの物語を99分という尺で描き切るということに関しては、内容はどうであれ観る前から「イイネ!」と言わざるをえない。もちろんそのタイトな尺であれば、原作に忠実になんて作れるわけもないのだ…

間に合わなかった、そのあと - 『海よりもまだ深く』

是枝裕和監督の映画が1年という短いスパンで見れる。なんと幸せなことだろう。そしてこの「海よりもまだ深く」他の誰にも撮ることのできない紛れもない是枝監督の映画であった。 良多という人間を阿部寛が演じる是枝作品はこの作品を含めて3作ある。「歩いて…

えいがのはなし その5

お久しぶりです。就職活動その他諸々でまとまった時間も取れず、『いつ恋』以来の更新になってしまいました。今クールは『ゆとりですがなにか』に超絶はまっております。 ということでその間に見た映画感想の抜粋です。 ■アイアムアヒーロー (2016) しっかり…

道について - 『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう/第10話』

はい。最終話です。まず、素直に言うと毎週欠かさずにひとつのドラマについて自分の言葉で文章を書けたのは何と言っても作品が素晴らしかったからです。(そういうことは最初に言っておく)あとは少なからず見てくれる人がいたからです。拙い文章でしたが反…