anomeno

神様の気まぐれなその御手に掬いあげられて

2022.12.18〜22(夕闇はそっちだと青く見えたりしませんか)

18日

M-1を見た1日だった。一緒に見たいと思った人に「一緒に見ませんか」と言って一緒に見た。それだけで良かった。たくさん笑った。

 

19日

朝からM-1の録画を見た。キュウの漫才で昨日と同じくらい笑った。仕事が盛り沢山だった。帰ってきて友達とPodcastを録った。M-1のことを話した。一体どれくらいの人が言ってるのかわからないけど、世の中で色々言われている一言物申す系のことが全部めんどくせぇなと思う。笑いは社会のものじゃなくて個人のものだ。それを忘れないようにしたい。面白いと思ったらそれは私やあなたにとっての面白いだし、面白くなかったのならそれは私やあなたにとっての面白くないだ。どっちも自分の中で大事にしたい。現役のお笑い芸人が話しているものでも一般の人が話しているものでも、M-1の感想や意見を聞いてもほぇ〜としかならない。これが正解だ!なんて思えない。それは上に書いたことに尽きるから。

先週いっぱいで会社を辞めた同僚の机の上は当たり前だけどからっぽで、ネームプレートはもう無くなっていた。色んなことが当たり前みたいな顔して通り過ぎる。

 

20日

もやもやは募る。やたら眠いし身体は重い。川上弘美の『真鶴』を買って読む。

二日連続でPodcastを録った。聞いてる人にとってはきっとなんてことない話かもしれないし、何を生み出しているわけでもないけど、とても良い会話が出来た実感を初めて覚えた。1年ちょっと続けてきて良かったと思った。会話に良いバイブスを覚えるのなんて本来これくらいの頻度なのかもしれない。

 

21日

多少無理して手に入れたカネコアヤノのライブを見に渋谷WWWに行く。会場はマスクをしてる人がぎゅうぎゅうに詰め込まれている。心底良い時間だった。一曲目から『燦々』だった。次いで『アーケード』と『カウボーイ』が鳴らされてもう終わりなのかと思った。長年共にしてきたサポートドラムと離れて、今年の後半から新しいサポートメンバーを入れてライブを続けていて、段々とバンドを音に馴染ませているように感じてきたけど、そのひとつの集大成を見たような気がする。来年リリースされるアルバムからもいくつか新曲を披露していた。その中の一曲で『やさしさだけが愛なのか/わからない』『やさしさだけが愛なのか/わかりたくない』というリリックがあった。最近自分の心の中を占めるもやもやを掴まれたような気がした。

『わたしたちへ』を聞いた時に、次のアルバムは愛とかやさしさみたいなものの曖昧さをテーマになるんじゃないかと思っていた。母音aiで表されるワードが頻出するのも通奏低音としてある。このことについてもずっとまとまった形で書きたいと思っていたけど書けずじまい。書きたいことは山ほどあるけど、書くことはしんどい。

 

22日

いろんなことに一喜一憂することがめんどくさい。朗らかでいたい。仕事のことやそれ以外のことのもやもやを抱えて帰ろうかと思っていたら一緒に静岡に行った同僚に「まつもとさんとザ・メニューの話がしたいからラーメン食べに行きませんか」と声をかけられた。絶対行く!と思った。当たり前じゃん。映画の『ザ・メニュー』の感想を話したり、他にも最近見た映画のこととか、M-1のこととかを話した。踏切をわたって駅に着いて別れた。

自分で作ったプレイリストを聴きながら長いことお風呂に入っていた。自分で作っておきながら、なんだこの最高の選曲は!って何回もなった。自分は大掃除出来るかわかんないけど、大掃除しながら聴いたらきっと最高です。大掃除ってなんだ。普通に掃除だろ。

 

open.spotify.com