書きたいと、思ったその手で、書かなくちゃ、という情緒もへったくれもねぇ五七五が頭に浮かんだので久しぶりに書いてみる。特別なことがあったわけじゃないけど特別なことがないから書きたいような気もする。
昨日は一年ぶりくらいに会う会社の同期2人とほぼ1日一緒にいた。1人は1年半くらいマレーシアにいて最近日本に帰ってきた。向こうではずっとゴルフしてたらしい。五反田で集合して牛タンしか出てこない焼肉を食べた。ユッケが出てきて、「タレがついておりますのでそのままお召し上がりください。黄身もそのままお召し上がりください」と説明されて、"黄身もそのまま"とは？状態に3人とも陥って動きが止まった。即、崩して食べた。M-1の一回戦の結果を見ながら、コンビ名だけ言ってそのコンビがアマかプロか、通過してるか敗退してるかを当てるクイズをした。食べ終えて喫茶店でコーヒーを飲みながらやることないなぁの状態になった。隣のテーブルの男性二人の会話がやたら耳に入ってきて、会社の上司と部下っぽいんだけどまったく会話から事業内容が掴めなくてずっと3人でLINE上で予想してた。風俗店の内容っぽいことがわかったので店を出た。外は降ってるか降ってないか判定が微妙なくらいの雨が降っていた。戸越銀座の銭湯に行った。券売機のサウナのところにバツ印がついていたのでやってないのかぁとげんなりしながら浴場に入ったら普通に入ってる人だらけだった。なんでなん。黒湯の温泉が気持ちよかった。休憩所で10年前の東京ウォーカーみたいな雑誌を読んだ。まだスカイツリーが建設中だった。近くの居酒屋に移動して話した。
90人くらいいる同期の中で何故か馬が合う2人だった。多分、捻くれていてちょっと性格が悪いからだと思っていた。新入社員が参加する研修合宿で、陽気な中心メンバーから醸し出される"おれ面白いでしょ感"のノリを即座に察知して端のテーブルに集まったメンバーのうちの2人だった。お笑いが好きでやっぱりちょっと捻くれた感じの会話をして仲良くなった気がする。
その時から歳を重ねたのもあるのか、何かを斜めから見て盛り上がるみたいな、いわゆるルサンチマン的な空気が自分の中で楽しくなくなってることに改めて気づいた。もちろん2人のことが嫌いになったわけではない。あとは、やっぱりナチュラルに女性蔑視的な発言が飛び出たりして、うっ…となる瞬間があった。でもその時に、良くないってちゃんと言うことも出来なかった。それにずっともやもやしたまま別れることになった。高輪ゲートウェイ駅で京浜東北線に乗り換えた。ただ綺麗で、ただデカくて、人が全然いない変な駅だった。「真空ジェシカのラジオ父ちゃん」を聞きながら帰った。
部屋に帰ってきても変なもやもやは消えず、寝るにも惜しい時間を何となく過ごしていつの間にか寝ていた。
起きてから昨日録画していたほん怖を見た。夏の終わりぎりぎりの風物詩。どの話も大体幽霊の造形が髪の長い女の人だったのにちょっとげんなりした。でもどの話も、ファーストコンタクトで風が吹く瞬間を印象的に映っていて良かった。単純な怪現象というより、そこに至るまでに他者への依存とか、コミュニケーションの不全とか、総じて対人関係がテーマになっているのも良かった。それなのに幽霊だけはぞんざいに扱われてるのは解せなかった。普通に可哀想だなぁと思った。
ご飯を食べて、ずっと見られていなかった坂元裕二『初恋の悪魔』を見た。あれだけ好きな坂元裕二なのに何故見始められなかったのかは、別に作品のクオリティとか関係なく自分の怠惰に尽きる。実は録画できてない1話があったんじゃ？と思ってしまう1話だった。人物同士の関係構築がめちゃくちゃスピーディ。あっち側をそんなに露悪的に描く必要ある？ともちょっと思った。3話まで見てそこまで印象は変わらなかったけどメイン4人と安田さんはめちゃくちゃ良い。
定期的に通ってるストレッチをしに行った。予定が合わず、1ヶ月くらい空いてしまったのですっかり柔軟性が落ちてしまった（らしい）。トレーナーの人に、結局自分で日常的にからだをケアしないとベストな状態は維持できないですよ、と言われた。わかっていながら難しいよそんなのと思ってしまった。
帰ってきて、友達とZoomで話しながらPodcastを録った。もうすぐ始めて1年くらい経とうとしてる。
気付くとあらゆることが雑になってくる。忙しさとか理由をつけて少しずつ生活が雑になったり、誰かとの関係が雑になったりして、それに気付いて自己嫌悪に陥ったりすることの連続な気がする。昨日使ったアイロンはすぐに片付けてしまえばいいはずだし、お風呂から上がったら股関節を伸ばしたりすればいいはず。ちょっとしたことから抜け落ちる。でもやっぱり人との関係だけは雑にしたくない。それがどういう形が正しいのかわかんないけど、最近は本当にそんなことばっかり考えている。
