anomeno

神様の気まぐれなその御手に掬いあげられて

2021.12.01(そうまでしても消したいブロック)

アラームの音よりも先にベランダに打ち付ける雨音が耳に入ってきて目が覚めた。こりゃ外なんて出れないわ。と思いながらまたふとんの中に戻る。最近は海外の映画みたいに毛布とかけぶとんとデカいブランケットをぐちゃぐちゃにして寝るのが好き。一度目が覚めるとやっぱり寝れなくて激しい雨音を聴きながらスマホの画面を眺めてしまった。そうこうしてるうちに時間は過ぎていつも起きる時間になってしまった。準備をしているとすっかり雨音も遠ざかっていた。外に出ると青空なんかも見えたりした。なんなら駅まで歩いたらちょっと汗ばむくらいには暑い気がした。電車は少し遅れていて、いつもより人が多かった。わりとぎゅうぎゅうに詰まった人の中で駅に着くたびに人が出たり入ったりしていて、そんな折に誰かのスマホの中に積まれたブロックが見えた。こんなに人がひしめき合ってるのにそうまでして消さなきゃいけないブロックってなんなんだ。このまえ友達とPodcastで電車について話したときも、あの中で心を無にしている人は人じゃなくて電車そのものだって話になってとても腑に落ちたことを思い出した。とても自由主義なうちの部署は今日も自分しか出勤していなかった。パソコンを持ち帰ればよかったと心の底から思った。毎冬、アウターが欲しくなって、まぁボーナスも入るし…とか思ってBarbourのコートをポチってしまった。一昨年くらいに買ったアウターもまだ1万円くらいで下取ってくれたのでよし。ビバZOZO下取り。帰り道、買ったスーツを受け取りに行ったついでに本屋さんに寄って、TOEICの単語帳とスピルバーグの特集本と向田邦子の『父の詫び状』を買った。うどん食べて帰ってきた。12月。M-1が終わり、Wが終わればもう本当に年末が来る。悲しさも嬉しさもなく、なんの感慨もないまま一年が終わっていく。