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神様の気まぐれなその御手に掬いあげられて

2019.09.07

至福。至福も至福である。なにがって?草加健康センターですよ。草加健康センターは本当に最高です。都内だったら池袋の「タイムズスパレスタ」か錦糸町の「楽天地スパ」がマイベストの2つだったんですけどもう虜になってしまいそう。埼玉は草加駅から出ている無料シャトルバスに乗って、窓から地方都市の景色を眺めながら10分ほどで大きなラッコの看板が見えてくる。そこが草加健康センターである。その外観と名前とは裏腹に施設は古くさくなくてめちゃくちゃ綺麗で整っている。大浴場にはノーマルの温泉からジャグジーが一通り並び、その一角には漢方湯なるものが。茶色く濁ったその湯に浸かると若干肌がピリピリしてくる。壁には養命酒のCMでしか見たことのない漢方のサムネが並んでいてなんだかそれだけで身体に良さそう。露天には草津から直で持ってきている薬湯もある。とりあえずそれは後の楽しみにしてサウナに入る。向かって左にヒーター、右にサウナストーンと鉄壁の布陣。サウナストーン側の3段目に陣取るともう肌に刺すような熱さが。めちゃくちゃ温度が高い。早々に水風呂に向かう。14.5℃の表示があるけど泡がぶくぶく出てるから温度の羽衣がはがされてめちゃくちゃ冷たく感じる。キンキン。1セットでかなり気持ちいい。やっぱり普通より熱いサウナと普通より冷たい水風呂があれば抜群にととのえる。サウナの外にはかち割りの氷がクーラーボックスの中で冷やされている。野球部がグラウンドに運ぶでおなじみの給水機の中にはレモン風味のお茶が入っていて水分をくれる。最高。入ったのが18時ごろで19時から爆風ロウリュがあるとのこと。ペース配分が難しい。2セット目をささっと済ませて一回上がって休憩所で休む。漫画めちゃくちゃある。ちょっと休んでから爆風ロウリュに向けて体制を整える。 時間がきたらまた3段目に座る。あの熱さで爆風って…。死んでまう。氷を頬張りながら待っていると元気な若者が2人入ってきてアロマ水をサウナストーンにかけていく。蒸気が巡るとめちゃくちゃ熱い。いやもう痛い。吸う息が熱い。逃げ場がない。若者は手に持ったデカいドライヤーみたいなもので風を起こしていく。1人につき5秒間その風を当てるという。それを爆風ロウリュとしているらしい。風を受けると、キャンプファイヤーの火の近くに立って風を受けているみたいな感覚になる。火が目の前にある。一通り風を当て終わると2セット目に突入、サウナ室の4割が退場していく。なんとか、2セット目くらいは…と思いキャンプファイヤーをもう一発食らう。最後のセットはこれまで以上に蒸気を回していきます!と若者は元気な顔で言う。無理だ。耐えられない。その場を立ち、外に急ぐ。シャワーで汗を流し水風呂にダイブ。キャンプファイヤーを二度受けて火照った身体が冷やされていく。毛穴が締まっていく。だんだん頭がぼやーっとしてとろんとふる。それを合図にして水風呂を出て腰掛ける。はあ。至福。陽も夏ほどは長くなくなり、もうすっかり蒼色の空。薄い雲がそれを覆う。柔らかい風が身体にあたる。ロウリュを終えたスタッフさんが団扇で優しく扇いでくれている。なんと…。サ道効果で来客はどっと増えているだろうに脱衣所は綺麗だし、サウナマットは切らされることなくきれいに積まれている。スタッフ力半端ないな。感謝しかないです。しっかり涅槃を感じてお風呂を上がる。綺麗で整った施設と最初に言ったが、浴場を出るとノスタルジックで古き良き宴会場がある。畳の床に長机と座布団。カラオケ機材があり一般の客が歌う演歌が流れる。これも最高。担々麺を食べる。美味しい。世界が滅亡する前に食べるものはサウナの後の生姜焼きが一番だと思ってたけど、サウナの後の担々麺でもいいかも。汗腺がぱっかーん開いているので担々麺を食べ終わるとうっすら汗をかいてしまうのでまた温泉に入る。こりゃ永久にいれるわ。結局草加駅行き最終のバスの時間まで居座ってしまった。ああ。最高。つづく。(つづかない)