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神様の気まぐれなその御手に掬いあげられて

2021.08.22(どうでもいいことだけ書くその3→ほんとうはどうでよくないこと)

だめだ。どうでもいいことだけ書きたいとか言って避けてたけど、頭の中に浮かんでくるものが全部どうでも良くないことばかりだ。ステージの上から聞こえるどこか迷いのある声、隣にいる知らない人のマスクの向こうの笑顔、初めて話す人の表情、多分一日に何千人のかばんの中を見ている人、列に並んでいる時に黒い服だと暑いですよねと言ってうちわで扇いでくれた男の人、箸どうぞと言って落ちないようにギリギリまで支えてくれた人の手、おれが宅配をとちって質問した時に優しく答えてくれた宅配業者の人、バスに乗り込む時に手を振ってくれた蛍光棒の揺れる赤い光、どうでもいいことなんてひとつもなかった。

ヘリの上から見たら、誰がどんな意図で撮ったかもわからない写真から見たら、集まった大規模な観客だし、それを開いたイベンターだし、もっとまとめれば「大型ロックフェスティバル」だ。でもそこには人がいる。人がいた。そこには本当にたくさんの人がいた。見えるところにも、きっと見えないところにも沢山の人がいた。自分も迷ってたし迷ったし迷ってるけど、後悔だけはしていない。正しくなかったかもしれないけれど、来なければ良かったとは思ってない。この3日間に確かに感動はあったけど、それでは何も好転しない。もしかしたら悪くなるかもしれない。その時自分は当事者としてどう振る舞うのか、ちゃんと考えたい。良くないよ、って思ったら言ってほしい。話したい。じゃあわかりあえないね。で終わりにしたくない。本当に分かり合えないなんてことはないと思うから。この3日間がそう思わせてくれたような気がするから。f:id:moire_xxx:20210822193224j:image