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神様の気まぐれなその御手に掬いあげられて

2021.11.23(文学フリマ行ってきた)

起きてなんとかベッドから這い出て何とかゴミを捨てに行った。せっかく早く目が覚めたのでご飯を食べながら今さらすぎる「コントが始まる」の最終回の一話前の回を見た。洗濯したり掃除したりして家を出て文学フリマ行った。存在こそTwitterやらなにやらで知っていたものの、行ったのは初めて。浜松町からモノレールに乗って流通センター駅へ。モノレールから見える景色と聞いていたHomecomingsの『Moving Days』がとても合った。会場に着く。人がいっぱい。

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なんとなく事前にWebカタログを見て気になるものをピックアップしていたけど、いかんせん出店数が膨大なのでぐるぐるまわって見た。装丁が気になるもの、コンセプトが気になるもの。声をかけて見本を読んでみて気になったもの。気付いたら1時間以上は会場をぐるぐる回っていて、するすると購入してはバッグに本が入っていった。以下、購入したもの。

 

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こだまさんと担当編集の高石による往復書簡、過去に出ていた『寝ないと病気になる』と今回新しく作られた『こもれび』です。前者はTwitterのDMで構成されていてタイトルからずっと気になっていた。ブースには恐らくこだまさんと思しき方とか、なし水繋がりで爪切男さんとかいらっしゃったはず。緊張しながら買った。

 

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Twitterでもよく音楽関連のツイートを見ていた李氏さんが編集している音楽誌『痙攣 vol.2』です。vol.1も以前にネットで買っていて、THE NOVEMBERSの小林さんのインタビューだったりBBHFやPeople In The Boxのレビューというより論考、なにより自分が今一番読みたい音楽についての書き手のつやちゃんさんのMom評がとても読みたかったので買った。

 

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桐山もげるさんによる柴田聡子さんのFANZINE。noteでも柴田聡子の音楽に関する評を書いている方で以前に読んだことがあった。恐れ多くも、自分が『雑感』について書いたときにも反応をいただいたりした。購入するときに「どこで知られたんですか?」と聞かれたけどそれは恥ずかしくて答えられず「柴田聡子さんが好きなので気になって…」としかいえなかった。

 

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おぐらりゅうじさんによる、いくつかの対談で構成された本で山内マリコさんや武田砂鉄さん、なによりDos MonosのTaiTanさんとの対談が入っているのを知って即購入。会場で存在を知りました。テーマも『なぜ論破が流行るのか?』『メディアを超えて、2020年台コミュニケーション』と面白そうなものばかり。表紙のデザインも良い。

 

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エッセイのコーナーを歩いていたら表紙がとても良くて気になった。古賀及子さんによる日記の本で買ったのは2020年2月〜7月のちょうどコロナ禍に突入した期間のもの。他の期間のものもあって読んでみたかったけどとりあえず。中身が横書きなのがとても見やすかったのとタイトルとやっぱり表紙のデザインがとても好みだったので買った。

 

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"田舎のくまさん"という編集部の3人の作った『はにかむ。』という雑誌のvol.2。歩いていて、"おうちにまつわるはなし"というテーマが目に入って、気になって読んでみたら、家の建造や部屋の間取りににちなんだ話とか、主人公が部屋から出ない映画についての特集が組まれていたので良すぎる!と思って買った。誰かの部屋についての話は自分もすごく好きです。

 

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これは完全に趣味。『笑いはどこからくるのか?』の特集号で早稲田文学は知っていたけど、ホラー特集とか絶対面白い。内容も、現代ホラー映画についての論考とか、歴史的に見た幽霊についての話があって超惹かれた。普通に書店に並びそうな気もしたけど、やっぱここで買いたいと思った。

 

結果的に事前に気になっていたところよりも、その場で足を止めて、作った人の前で物を触って書いたいと思ったものが多かった。自分の興味のあるエッセイとか批評文とか純文学とか以外にも旅行誌とかイラスト集とか本当に多岐にわたるジャンルの"本"とそれに興味のある本当にいろんな人で溢れていて、場として好きになった。買ったそばからパイプ椅子に座って買った本を読む人が何人もいる空間なんて最高すぎる。あとはSNSでしか存在を知らなかった人が、目の前にいる人間として、文章を書いた人として眼前に存在しているというのも、ネットとリアルの接続点としてすごく大事だと思った。人としてそこに居るだけでそれはまったくもって印象が変わる。

純粋に自分も作ってみたいと思ったりもした。例えば日々綴ってる毎日のこととか、思ったこととか、そんなもん誰が読むんだと疑問に思う前に、単純に自分の欲求として物を、本を作ってみたいという気持ちになった。その先に今日みたいな場があるんだとしたらそれはとても幸せだとも思った。どんな立場であれ来年も絶対来たいと思ったし、こういう場所が永遠に在ってほしいと思いながら、モノレールに乗って帰った。