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神様の気まぐれなその御手に掬いあげられて

2021.11.08(エターナルズ見た)

朝起きてグミだけ食べた。良くない朝。いらない服の整理とかした。眠かった。少しだけ離れた駅まで歩いた。池袋のグランドシネマサンシャインでクロエ・ジャオ『エターナルズ』を見た。今後は基本的にはIMAXカメラで撮られた映画はもうこの劇場のこのスクリーン12でしか見たくないくらい体験としての衝撃がすごい。内容もすごく良かった。間違いなくクロエ・ジャオの映画だった。『ザ・ライダー』や『ノマドランド』を撮った監督がMCUの新作を撮るっていうのは本当に挑戦の意味と意義のあることだと思う。国内で例えるなら、シン仮面ライダー濱口竜介が撮るみたいなことだと思います。いや、冗談みたいな話だけどそういうことだと思う。MCUのマネジメントなのでそうそう大きく踏み外すことはないとは思って安心して見れるのだけど、それが故に結局普通の映画になってしまう危惧もあるなか、クロエ・ジャオの根幹的に魅力が失われないままにそれが"ヒーロー映画"として昇華されていたと自分は思った。だってこれだけスケールのデカい映画なのに結局根っこにあるのが「大丈夫。あなたはやれる。あなたは選べる。」っていうそれだけなのだから。社会や組織から切り離されたところで、それぞれに選択をする瞬間が最後に訪れて、身を乗り出すくらい魅入った。正しいとか間違ってるとか、善いとか悪いとかで判断されないあなたの選択がある、と思った。同じようにスクリーンに映るものとして、荒野で馬に乗る人、太陽の光についてはフェティシズムを感じるくらいクロエ・ジャオだなぁと思った。あとは、一つの映画の読み解き方として自分はこの記事を楽しく読みました。

ところで、自分はFilmarksというアプリで見た映画の感想をちまちま書いて投稿しているのだけど、それは本当に自分の中での整理と、自分が信頼できると思う人の書く文章が読みたいからだけなのです。言葉を憚らずいうと、わらわら湧いてくる興味のない人の言葉になんて別に目を向けたくはないんです。でもことMCUというと作品の好き嫌いの次元を超えた感性と道徳を疑うようなことが書かれたものが目に入ってきてその度に憤慨してしまう。見て何を思うかは自由とか言われる前におめぇは何も見ちゃいねぇよと言いたくなる。未だにポリティカルコレクトネスを面白さを阻害するものとして扱う人は、その指でポリティカルコレクトネスの意味を調べ直した方がいい。それがあるのとないのとでどちらがまともな状態なのかを考えた方がいい。なんか新作が公開されるたびに、見なければいいのにその都度そんな言葉がどうしても目に入ってきてしまってこんなことを言ってる気がする。いや、ほんとに自分が見なきゃいいだけです。

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その後、人と会ってお酒を飲んだりした。美味しいものを食べてるはずなのにあんまり食が進まなかった。今村夏子の話をしたりした。店を出たら雨が降ってた。