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神様の気まぐれなその御手に掬いあげられて

2021.4.01

扉を開けると日は燦々と照り、桜の花弁がこれみよがしに舞う。

春が嫌いだ。四季の中でいちばん嫌いかもしれない。多分春は結構好かれてると自分で思っていそう。気温も気候も良いし、花見もできて風情があるでしょう?とか思ってる。絶対。何かを始めるにはいい季節。さあ、これを機会にあなたも新しい世界へ!なんて。

これこれ。これが一番嫌い。新しい季節、節目、みたいな空気を否応なしに押し付けてくるのが一番苦手だ。春の澄んだ空気も気持ちの良い日差しも脳内では憂鬱に変換されてしまう。自分の中で、春はいつまでたっても誰かがいなくなったり、新しい環境に慣れなきゃいけないしんどさみたいなものとして根付いて離れない。大体急にこんな暖かくしてきて何着たらいいんだっての。ほんと空気読めてない。平日は晴れてて良い顔してるのに休日は地味に雨降ったりするのも意味わかんない。どういうつもり?

 

はい。天気の話はおわり。日記のようなものを開いては閉じ、書いては消し、する周期に入っていました。ちょっと前に気まぐれにエヴァのことについて書いたりもしたけれどお題があるとやっぱり良い。毎日お昼に顔を合わせる会社の同期とも専らエヴァの話ばっかりしていた。ちなみにエヴァについて語られたもので一番好きだったのはアトロクのSpotify版のみで配信されてるベボベのこいちゃんの評でした。こいちゃんの話はほん呪にしろアイドルにしろむちゃくちゃ論理的で熱があってすごく好き。

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春が嫌いと言っておきながら、「また4月がきたよ同じ日のことを思い出して」なんて詞を思い出しながら、結局は4月1日だし良い機会じゃん!とか思いながらまた日記のようなものを書き始めている。でもそれは春のおかげでは決してない。また一人誰かの背中を押したなんて間違っても思わないでほしい。そんな春の空気なんかよりも、誰かの日常やそれを綴った文章に触れていたらやっぱり自分も書きたくなってきた、という動機のほうが強かったとそれだけは胸を張っていいたい。よくわからない季節が支配する空気なんかよりも誰かの言葉の方が人を動かすことが出来ると、したり顔の春に言ってやりたい。