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神様の気まぐれなその御手に掬いあげられて

2019.08.08〜2019.08.09

8日

仕事が終わってそのまま上野駅に向かい、実家に向かう新幹線に乗る。NEW DAYSのおにぎりを食べてる時ほど無感情な瞬間ってあるだろうか。カラッカラに乾ききってジリジリした関東の暑さに比べて新潟の暑さはまたウェットで過ごしやすい。友達の迎えを待つ間、駅前の通りを歩く。何も変わってない。友達と合流してラーメンを食べる。そのラーメン屋は夜中の2時までやっていて、ゴールデンタイムの19時から21時くらいにはほとんどお客さんがいないのに、0時を回ると駐車場は満車になる。駐車場にある車と中にいる人の数が合わないのも見どころ。車が3台あれば中にいる人は2人だ。店員さんは決まった2人以外見たことがない。どんなシフトでまわしてるん。コンビニに行って最近のことなどを話す。セブンイレブンの枝豆チップスは薄膜。ミクロンオーダーの薄さ。家に着いても目が冴えて眠れなかったのでAmazonプライムの「THE BOYS」の1話を見る。むちゃくちゃ面白い。

 

9日

曲がりなりにも社会人のライフサイクルか、6時には目がさめる。起きるとかつての自分の部屋の景色。変な感覚がする。今の生活に連れて行っていないものだけで構成された部屋。もう読まないだろうと思った本とか、使わないけど捨てられない参考書。学習机。朝のニュースを久しぶりに見る。朝の占い。天気予報。芸能ニュース。なにそれ。みたいなニュースが連発されたので嫌になって録画されてたアメトーークを見る。自分がかつて実家で録画設定したものが今も続いている。「もっと売れたい芸人」の平子っちが案の定丸まりまくってて、もっと平子って欲しいとも思いつつ殻が破けてる感じもしてほっこりした。あそこで肩車を選んでしまうところがとても平子っちっぽい。かが屋も納言も宮下草薙も良かった。それでもまだ時間は8時。普段ならまだ始業もしてない。霜降りバラエティ、ゴッドタン、相席食堂を見たところで眠りについてしまう。至極の二度寝。父親と母親は、以前自分が使っていたAmazon Fire Stickを実家に置いていったところ、革命が起きたかのようにテレビにかじりつくようになった。父親は映画を、母親はドラマを貪るように見ている。夏なのに地上波ではホラー番組が全くやっていない。なんでなの。なので中村義洋監督の「残穢〜住んではいけない部屋〜」を見直す。見たら一人暮らしがしたくなくなる映画ナンバーワンである。恐怖を取り除くために恐怖の原因を解明するつもりが、その作業こそが恐怖そのものを拡大させているという、それ自体がもう恐怖である。何かを明らかにするということは必ずしも正解ではない。やっぱりふとした描写がめちゃくちゃ怖い。後を引く怖さ。